24時間営業の男

その夜。ぐぅぅぅ……ヒトのお腹が鳴る。

アドレナリンくん🔥は首をかしげた「おかしい。糖も出した、心臓も走らせた。なんでまだ疲れとるんや…?」

 

その時ーーコツ…コツ…会議室の扉が開き現れたのはスーツ姿。メガネ、書類の束、そして疲れた顔。

 

👨‍🔬「お疲れさまです。短期戦担当のアドレナリンくん。私は長期戦対策室室長」男は名刺を差し出した。

 

📋コルチゾール部長👨‍🔬

腎臓圏 副腎ビル 第二事業部 副腎皮質課 長期戦対策室 室長

アドレナリンくん🔥「俺と同じ会社なんか!」

部長はうなずく「ええ。君は一階の副腎髄質。私は二階の副腎皮質。同じ副腎ビルの住人です」

 

その時ーー会議室の天井に巨大モニターが現れる。🧠脳本部 視床下部課長が叫ぶ「緊張状態、継続!ACTH発射します!」【ACTHとは副腎皮質刺激ホルモン(Adrenocorticotropic Hormone)】

 

アドレナリンくん🔥「何やあれ?」

コ部長👨‍🔬「脳本部からの指令書です。ACTHとは私の出勤命令ですよ」

コ部長は書類に目を通す👨‍🔬「上司からのメール」「睡眠不足」「将来への不安」「人間関係」「SNS」「なるほど。長期戦ですね。出動します」

 

すると部長の周りからじわじわと金色のオーラが広がる。その光は、肝臓。血管。筋肉。全身へ伝わっていく。

 

📋コ部長👨‍🔬「肝臓、糖の備蓄を増やしてください。」「血管、血圧維持を」「免疫部隊、暴走禁止」

アドレナリンくん🔥は目を丸くした「すげぇ…俺が数分走る間に部長は何日も働くんか」

 

コ部長はブラックコーヒーを一口飲む👨‍🔬「勘違いしないでください。私は悪者ではありません。ヒトを生き延びさせる、それが仕事です。ただ…本来、戦争には終戦があります。兵士も帰還し、街も復興します。しかし最近の戦いは違う。ロシアとウクライナの戦争のように。あるいは、アメリカとイランの緊張のように。終わると思ったらまた新たな火種が生まれる。休戦しても、不安は消えない。警戒態勢だけが続く」

 

血管がつぶやく🩸「ちょっとわかりにくい…そのたとえあってるんかな…?」

部長は小さく笑った👨‍🔬「現代のヒトの脳も似ています。仕事、人間関係、将来への不安、睡眠不足、SNS。敵は去ったはずなのに脳本部はまだ戦争が続いていると思っている。だから私の退勤許可が下りない」

 

肝臓がうつむく「もう何か月も残業…」

血管がため息をつく🩸「こっちも圧が下がる暇ないで…」

膵臓も苦笑する🌚「インスリン工場も24時間営業…」

 

アドレナリンくん🔥は目を丸くした「部長…ずっと戦っとったんか…」

コ部長は静かに首を振る👨‍🔬「戦っているのではありません。終われないんです。本当は私も帰りたい。」

 

すると、ぐぅぅぅ……またヒトのお腹が鳴った。部長はため息をつく👨‍🔬「……長期戦には、補給が必要です。どうやら、次の担当者の出番のようですね」

ヒトの空腹サイン「ぐぅぅぅ」はコルチゾール部長の登場を呼ぶベルではなく、部長がずっと働いていたことに気づく合図だった。

 

つづくーー

The Man of Long Battles 📋

After many stressful days, Adrenaline Boy 🔥 became confused.

 

“I already gave everyone energy… so why is the human still tired?”

 

Then, the door slowly opened. A man in a suit appeared. He was Mr. Cortisol 📋, the manager from the second floor of the Adrenal Building above the kidneys.

 

“Adrenaline Boy, you handle short battles,” he said “I handle long ones.”

 

Whenever the brain senses stress, it sends a message through ACTH Messenger 📨, calling Mr. Cortisol to work. His job is to keep the body alive by maintaining blood sugar, blood pressure, and energy supplies. Mr. Cortisol is not a villain. He simply works too long. Looking tired, he sighed.

 

“Wars usually end. But in modern humans, stress never seems to stop. Like conflicts that continue year after year, I never receive an order to go home.”

 

The organs fell silent. Then the human's stomach growled. Mr. Cortisol smiled sadly.

 

“I didn't come because of hunger. I've been working all along.”

 

To be continued… 📋🔥🫀🏢

《长期战的男人 📋》

经历了许多充满压力的日子后,肾上腺素男孩🔥感到十分困惑。

 

“我不是已经给大家提供能量了吗……为什么人还是这么累?”

 

这时,会议室的大门缓缓打开。一位穿着西装、戴着眼镜的男人走了进来。他就是住在肾脏上方“副肾大楼”二楼的 皮质醇部长📋。

 

他平静地说道 “肾上腺素男孩,你负责短期战斗。” “而我,负责长期战争。”

 

每当大脑感受到压力,就会通过ACTH信使 📨发出指令,召唤皮质醇部长出勤。他的工作是维持血糖、血压和能量供应,确保人体能够继续生存。皮质醇部长并不是坏人。他只是工作得太久了。他疲惫地叹了一口气。

 

“战争本应结束。” “士兵也应该回家。但是现代人的压力,似乎永远不会停止。就像持续多年的国际冲突一样,我始终收不到下班通知。”

 

会议室里顿时安静下来。这时,人类的肚子发出了声音。咕噜噜……皮质醇部长露出一丝苦笑。

 

“我并不是因为饥饿才出现。其实……我一直都在工作。”

 

未完待续…… 📋🔥🫀🏢📨