腸内王国の女王

腸内王国の女王👸「……またですか…」

 

その声ひとつで、腸の中にざわめきが走る。ふわり~。発酵の香りをまとい玉座に座るのは——腸内細菌の女王。善玉菌たちは一斉にひざまずく。

 

👾「女王さま!本日もお美しい…!」

 

女王は長いため息をつく👸「美しさなどどうでもよろしい。

問題は、“民”です」

 

目の前では善玉菌たちがなんだか元気がない。一方で悪玉菌たちは隅のほうでニヤニヤしている。

 

👹「ふふふ…砂糖、また来るらしいで。脂もたっぷりらしいわ」

 

女王の眉がぴくりと動く👸「……また甘味祭りですか…」

 

侍女の乳酸菌がうなずく🧜‍♀️「はい。連日の甘い飲み物と夜更けのデザートにより…民の士気が下がっております…」

 

女王は立ち上がり、ドレスを翻し、高らかに宣言する👸「砂糖ばかりでは民が乱れます!」

 

善玉菌たちがざわつく👾「ごもっとも!もう戦えません!」

 

悪玉菌たちは笑う👹「こっちは元気いっぱいやけどな。腸壁、ちょっと荒らしとこか~」

 

女王の声が響き、一瞬空気が張りつめる👸「やめなさい!この王国は“調和”で成り立っています。増えすぎても、減りすぎても、乱れるのです」

 

侍女がそっと耳打ちする🧜‍♀️「女王さま…ビフィズス菌部隊が減っています」

 

女王は目を閉じる👸「……でしょうね…もう、あれを出すしかありません」

 

善玉菌たちが息をのみ、女王は両手を広げる。そして、叫ぶ!👸「発酵食品を献上なさい!」

 

その瞬間どこからともなく、ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌、ぬか漬けが光をまとって降り注ぐ。

 

善玉菌たちが歓声を上げる👾「きたー!エサや!元気出るー!」

 

悪玉菌たちが後ずさる👹「くっ…またあの匂いや…!」

 

女王は微笑み👸「民が元気になれば、この国はまだ守れます」

 

——そのとき。外ではヒトがつぶやく「最近、なんかお腹重いな…」

 

女王は遠くを見て小さく命じる👸「……やっと気づきましたか…善玉菌たちよ、今日もこの王国を守りなさい」

 

善玉菌たちが声をそろえ👾「はっ、女王さま!」

 

腸は今日も静かに戦っている。華やかに、にぎやかに、そして少し気まぐれに。すべては“民”の平和のために…