脳本部。静かな会議室でレプチンさんが報告書を閉じた。
「本日の報告です。エネルギーは十分あります。食事を終えてください」
その時だった。バタン!勢いよくドアが開く✨「みんな、お疲れさま♡」ドーパミンちゃんが笑顔で飛び込んできた。
「今日は頑張ったんだから、ご褒美に好きなもの食べようよ♪」
レプチンさんは困った顔をした「でも……もう十分食べています。」
ドーパミンちゃんも困った顔になる「えっ? 私、何か悪いこと言った?」
視床下部課長は二人を見て静かに話し始めた。
「まず知っておいてほしいことがあります。あなたたちは、競争相手ではありません。レプチンさん。あなたの仕事は体のエネルギーが十分あることを知らせることです。つまり、生命を守るためのブレーキです」
レプチンさんは静かにうなずく「私は脂肪細胞から『もう十分です』という満腹シグナルを送り、脳の視床下部にあるレプチン受容体へ届けています」
課長は今度はドーパミンちゃんを見る「一方、ドーパミンちゃん。あなたの仕事は人が『またやりたい』と思える体験を記憶に残すことです」
ドーパミンちゃんがにっこり笑う「だから私は、おいしかった!うれしかった!を覚えてもらう係♡」
課長はモニターを映した。そこには一杯のコーヒー☕。みずみずしい桃🍑。手作りのおにぎり🍙。ショートケーキ🍰。寿司🍣。それぞれを見て笑顔になる人々の映像が流れる😍😘🥰🤩。
「好きな食べ物は人それぞれです。ドーパミンちゃんが反応するのは高カロリーだからではありません。脳が『これは自分にとって価値がある』『また味わいたい』と学習した体験です」
ドーパミンちゃんは照れ笑いした💃「私は、その思い出をキラキラさせるのが仕事♡」
レプチンさんが首をかしげた🟢「では、なぜ私の声は負けてしまうのでしょう?」
課長は首を横に振った👨🔬「負けているわけではありません。役割が違うのです。レプチンさんは、今の体の状態を伝えています。一方、ドーパミンちゃんは、『また体験したい』という未来への期待を動かしています。満腹でもデザートが食べたくなることがあるのは、そのためです。」
レプチンさんは少し安心した表情になった🟢「それでも、本来なら食べ過ぎは止められるはずです」
課長は画面を切り替えた。そこには、きれいなアンテナと雑音だらけのアンテナが映っていた。
👨🔬「レプチンさんの声は視床下部にあるレプチン受容体というアンテナで受け取られます。しかし、食べ過ぎや肥満、睡眠不足、慢性的なストレスなどが続くと、このアンテナの感度が落ちることがあります。これがレプチン抵抗性です。」
レプチンさんは静かにつぶやく🟢「私は毎日報告していた……。私の声が小さくなったわけではなく、受け取る側が聞き取りにくくなっていた…」
ドーパミンちゃんはうつむいた💃「じゃあ……。私の声が強くなったわけでもない?」
課長は優しく笑った👨🔬「その通りです。アクセルが強くなったのではありません。ブレーキが効きにくくなったのです。だから結果として、あなたの『もう一度味わいたい』という声が目立つようになるのです」
視床下部課長は静かに締めくくった👨🔬「食欲とは、空腹・満腹・喜びが互いに協力して成り立つ、脳と体の見事なチームワークです。そのバランスが崩れたとき、人は『お腹はいっぱいなのにもう一口食べたい』と感じることがあるのです」
そして課長は、新しい資料を映し出した。では、ブレーキが効きにくくなった『レプチン抵抗性』は改善できるのか。新たな会議が静かに始まろうとしていた。つづくーー

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